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松果体腫瘍摘出術を受けた患者,術後脳内に血腫が生じ,脳の器質的損傷による後遺障害のため日常生活に全介護を要する状態になった事例

松果体腫瘍摘出術を受けた患者,術後脳内に血腫が生じ,脳の器質的損傷による後遺障害のため日常生活に全介護を要する状態になった事例

新潟地裁 平成24年10月1日判決
事件番号 平成22年(ワ)第279号

 本件は,被告病院において松果体腫瘍摘出術を受けた患者が,本件手術後に脳内に血腫が生じ,脳の器質的損傷のため高次脳機能障害,軽度右片麻痺,四肢筋力低下等の後遺障害が生じ,日常生活に全介護を要する状態になったのは,本件手術を執刀した医師を含む被告病院医師らが本件手術後速やかに,あるいは少なくとも術後出血の兆候が出現した時点で,直ちに術後出血の有無等を確認するためにCT検査を行うべきであったにもかかわらず,これを怠った注意義務違反によるものであるとして,被告に対し,不法行為(使用者責任)に基づき,逸失利益,将来介護費用,後遺症慰謝料等の損害賠償を求めた事案である。

 裁判所は,原告が過失の前提事実としている「本件手術前の止血が不十分で出血が続いていた,あるいは閉頭後間もなく残存腫瘍または左第三脳室壁後部から出血が起こった」という事実については,本件全証拠に照らしても,これを認定することができないし,既に出血が生じていることを前提に,被告に対しその時点までに頭部CT撮影を実施して出血の有無を確認すべきことを義務付けることはできないとして,原告の請求を棄却した。

 



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